今週の見通し・国内株 景気楽観後退、9000円割れも
今週(13~17日)の株式相場は弱含みの展開か。日経平均株価が9000円を下回る場面もありそうだ。景気回復に対する一時の楽観ムードが後退したほか、円高進行も輸出企業の業績下振れ要因。相次ぐ増資も市場の需給悪化につながり、積極的な買い材料に乏しいとみられる。
日経平均は週間で528円79銭(5.39%)下落した。8日発表の5月の機械受注が市場予想を下回るなど、景気指標に対する失望感が出てきた。先週末の米シカゴ市場で日経平均先物(円建て)の清算値は9215円で、週初も軟調に始まる可能性がある。
今週も景気の行方を巡り神経質な展開が予想される。市場では「6月までの株高は期待が先行し過ぎた感がある」(立花証券の平野憲一執行役員)との声が増えつつある。13日発表の6月の消費動向調査などで個人消費の鈍さが確認されるようだと、売り材料視される場面もありそうだ。
日本では小売業の3~5月期決算発表が続く。13日のオンワードホールディングス、松屋は消費低迷が業績に与える影響などが注目点。円高が進めば輸出企業の売り圧力が強まりそう。
海外では4~6月期決算発表が相次ぐ。14日の米インテルは収益が改善へ向かう見通しだが、日本のハイテク株の動きにも影響を与えそう。米大手銀行の決算は貸倒引当金増加で損益が悪化するとの警戒もある。
需給悪化懸念も重しだ。大型増資が相次いでおり、今週は全日本空輸やオリックスが発行価格を決める。増資に伴う株式を購入する際に他の保有株を手放す投資家が増えれば、相場全体の上値を抑えそうだ。ただ、下値では個人の押し目買いが入り、大幅には下げにくいとの声もある。
チャートも目先調整サインを示す。日経平均は6月12日と7月1日の2回、1万円台の高値を付けた後に下げる「ダブルトップ」を形成した。下げが加速するとの警戒感もある。12日投開票の東京都議選は注目度が高く、政局混迷が長引くようなら買い手控えが強まりそうだ。
今週の見通し・為替 円、高値圏でもみ合い
今週の円相場は高値圏でのもみ合いになりそうだ。足元では世界的な景気回復への期待感が薄れ、円を売って高金利通貨を買っていた投資家がいったん取引を解消しつつある。ただ円が先週に急騰した反動も出やすくなっており、一方的に円高が進むとの見方も少ない。市場参加者の間では、企業の想定為替レートより円高水準の1ドル=89~95円で推移するとの予想が大勢を占める。
先週は日米の株価や商品市況が下落に転じた。景気の先行きに対する過度の楽観論がはげ落ち、円は8日に91円台と約5カ月ぶりの水準まで急騰。その後も91~93円台で推移した。
今週は米国で主要企業と大手金融機関の4~6月期決算の発表が相次ぐ。14日には6月の米小売売上高も公表される。ともに米景気の先行き懸念が強まる内容になれば、円高・ドル安が進みやすくなりそうだ。15日まとまる6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録でも、金融当局の景気見通しに注目する向きが多い。
14~15日に開く日銀の金融政策決定会合にも注目が集まる。
今週の見通し・NY株 相次ぐ決算に注目
今週の米株式相場は続落か。先週はダウ工業株30種平均が134ドル下落して終えた。6月の雇用統計の悪化をきっかけに米景気の回復見通しが後退しており、軟調な展開が続きそう。ダウ平均の下落基調が続けば8000ドルの節目も近い。今週から本格化する米主要企業の決算がカギを握る。
ダウ平均が週間で下落するのは4週連続。金融株主導で急落した3月以来の下落局面だ。景気回復の足取りの弱さが嫌気されており、4~6月期の回復基調から雰囲気が一変した。
14日発表の小売売上高(6月)の事前予想は、自動車とガソリンを除けば前月比0.1%減とさえない。17日の住宅着工件数(6月)も前月比マイナスとなる見込みで、株価の支援材料とはなりにくい。
4~6月期決算発表はシティグループやゴールドマン・サックスなど金融大手が出そろう。証券取引の利益で不良資産の損失を補えるかどうかが注目点。ほかにインテル、グーグル、ゼネラル・エレクトリック(GE)も発表する。経営陣のコメントや業績予想が示す景況感が投資家心理に影響しそうだ。
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