11/16 今週の見通し(日経朝刊より抜粋)
今週(17―21日)の株式相場は世界経済の先行き不透明感が強い中で荒い値動きが続きそうだ。緊急首脳会合(金融サミット)の結果や国内外で発表される経済統計に一喜一憂する相場が予想される。
先週は日経平均株価が週間で120円(1.4%)下げた。米大手家電量販店の破綻で米経済への警戒感が高まって売られたが、円高修正が進むと買いも入った。日経平均の週間の高安値幅は842円と、振幅が大きい相場が続いた。
注目される金融サミットについては財政出動などを求める声が多く「期待外れなら週明けに失望売りが出やすい」(バークレイズ・キャピタル証券の宮島秀直チーフストラテジスト)。一部には「オバマ次期米大統領が参加しないため新味のある対策は出ないのでは」(ウイングアセットマネジメントの羽賀誠社長)と冷静な声もあった。
週明け17日の取引開始前に発表される7―9月期の国内総生産(GDP)も焦点の一つだ。実質成長率の市場予想平均は前期比0.0%。「既に実体経済の悪化は進行しており、予想から大きく下振れると株式相場の重しになる」(りそな信託銀行の黒瀬浩一チーフ・ストラテジスト)と警戒する関係者は多い。
海外では米国で景気関連統計の発表が相次ぐ。米経済の今後を占う上で引き続き注目度は高い。経営危機に陥っている米自動車産業の資金繰り懸念も根強く、波乱要因として残る。
輸出企業を中心に企業業績が大きく左右されることから、為替相場の影響を受けやすい地合いも続きそうだ。為替相場がいぜん不安定ななかで、「為替相場との相関性が薄い内需株物色の動きが強まるのでは」(アトム・キャピタル・マネジメントの土屋敦子社長)という指摘もあった。
需給面では改善期待もある。規約上の時期的な理由から、ヘッジファンドに投資する機関投資家などの解約に一巡感が出てくる可能性があるためだ。また下値では個人の押し目買い意欲が強く、相場の下支え要因となる公算が大きい。
今週の円相場は米国などの株式相場の動向をにらんだ不安定な展開になりそうだ。米欧の金融危機に伴う信用収縮で実体経済の落ち込みが鮮明になっている。機関投資家などが中長期的な海外投資を手控える動きが目立つ。銀行ディーラーやファンドの短期売買を中心に値動きの激しい相場になるとの見方が多い。
市場参加者の予想は1ドル=92―100円台となっている。企業業績の悪化などで株式相場が軟調に推移すれば、リスク回避の円買いが強まる。ただ銀行ディーラーなどの利益確定の円売りも入りやすく、相場が一方向に大崩れする可能性は低そうだ。
米欧中央銀行の金融政策の見通しも相場の材料になりそうだ。中銀総裁の発言を受け市場が利下げを織り込めば、円との金利差が縮小するとの思惑から円が買われる場面もあろう。
ワシントンでの緊急首脳会合(金融サミット)では、国際通貨基金(IMF)の機能強化や金融規制のあり方を議論する。新興国を含めた各国の協調姿勢を好感し、円買いの流れが和らぐ可能性もある。
今週の米株式相場は続落か。市場関係者の注目は、ワシントンでの緊急首脳会合(金融サミット)。財政出動など新たな危機対応策の発表があれば、株価に好材料となりそう。ただ成果次第では市場に失望感も広がりかねない。
先週はダウ工業株30種平均が約5%下落。10月の小売売上高が過去最大の落ち込みを記録し、景気悪化の深刻さが意識された。ゼネラル・モーターズ(GM)など、政府支援をめぐる協議が難航中の自動車大手株も相場の重しとなった。
金融サミットには中国など新興国も参加。新興国の景気回復が先進国経済や商品市場安定のけん引役となるだけに、関係者は「中国の金融・財政政策に大きな関心が集まる」(クレディ・スイスのニール・ソス氏)と動向を注視する。
市場規制の見直しや国際通貨基金(IMF)の機能強化をめぐり、参加国には温度差も残る。会合は不調との印象となれば、株売りが進む可能性もある。
19日には10月の米住宅着工件数が発表される。市場予想は年率78万2000件と、前月比4.3%の減少が見込まれている。
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